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第14節ビルバオ対ウエスカ 相変わらずの献身 岡崎慎司

スペインリーグ、最下位に喘ぐウエスカではあるが、元日本代表 岡崎慎司は衰え知らずの

動きを見せていた。


ポジションは1トップ、現地では174センチという身長の彼に対して、サイズの小ささを指摘する声もあるようだが、攻守に効果的な動きを見せている。

何と言っても豊富な運動量を生かした連続的な動きが真骨頂だろう。


まず攻撃面、ウエスカは基本的にはパスを繋ぐスタイルだが、相手のプレスがかかった時は、岡崎を目掛けてロングボールを蹴り込んでくる。

毎節対峙するセンターバックは長身でフィジカルも強い。

そんな中で、主戦場としているのは中央エリア。サイドに流れて受けようとすることはない。

肉体的な疲弊は、相当なものだと想像できる。

しかし厳しい状況で受けるボールも何とかマイボールにしているケースも少なくはない。

相手への身体の当て方、ボールへの入り方、さすがブンデスリーガやプレミアリーグで長年戦った経験は伊達ではない。

ディフェンスラインと駆け引きしながらの、動き出し、動き直しの回数もとても多い。

オフザボールの動きにも注目すると面白い。


守備面に於いては、まずは守備のスイッチを入れるべく、ファーストディフェンダーとしての役割。

守備ブロックが後ろに下がった時には、中盤のスペースを埋める。

時には、バックラインまでフォローに入ることもある。


攻守両面で獅子奮迅の活躍である。

ウエスカは、守勢にまわる時間帯も多く、得点数を伸ばすのは容易ではないだろう。

しかしかつての殆どの日本人選手がピッチに立つことさえ苦労したスペインリーグで一歩一歩歩みを進めている最中だ。

徳島ヴォルティス昇格 J1での展望

徳島ヴォルティスが、16日の試合に勝って、7季ぶりのJ1リーグ昇格をJ2優勝で決めた。

その試合から徳島の戦術と来季のJ1での戦いを占う。


フォーメーションは、4-2-3-1。

前半立ち上がりは、相手の3バックのサイドのスペースをロングボールで狙う形も見せたが、

基本的には、ポゼッションスタイル。

ボールを持つ時間を長く、相手にボールを奪われたら攻守の切り替えを早くして奪い返すスタイルである。

両サイドの攻撃的MFは、攻撃時サイドライン際にポジションをとり、ピッチの横幅全体を広く使って攻めていた。

また特徴的なのは、キーパーも大きくペナルティエリア前方に飛び出してポジションを取って、バックラインでの繋ぎに参加していた。センターバック2枚、ボランチ2枚、キーパー含み合計5枚でのビルドアップは安定。

相手はなかなか狙いを定めることができていなかった。

その中で私が注目したのは、7番ボランチの小西。

もう1人のボランチ、キャプテン岩尾とのコンビネーションも良く、ミスも少ない。

利き足の左足から長短の正確なパスでゲームを作っていた。


さてJ1においては、相手の技術レベルが上がり、プレスに行ってもかわされるケースが出てくるだろう。そういった時に、前から行くのか、後ろでブロックを敷いて守るのか、ジレンマに陥るタイミングが

あるかもしれない。

外国人選手も少なく、今回観戦した試合では、1人も先発どころかサブにもいなかった。

スーパーな選手は不在、全員の共通理解で戦うチームだが、外国人ストライカーの補強はマストと見る。

今季の躍進を支えたリカルドロドリゲス監督の去就問題もある。

J1リーグでの戦いは、監督人事、選手補強、オフから既に始まっている。

佐藤寿人引退 ワンタッチゴーラーの極み

ジェフユナイテッド千葉、佐藤寿人が引退を表明した。

J1リーグ通算161点は史上2位。J2を含めた220得点は歴代1位のストライカーである。


近年のストライカーではあまり見られなくなってきたが、まさにペナルティエリア内を主戦場とするワンタッチゴーラーである。

ポストプレーやサイドに流れて起点になる事もできたが、真の持ち場ではないエリアでは、味方にシンプルにボールを預けるなどし、ペナルティエリア内、ゴールを取れるポジションに向かう、そんな姿が印象的に残っている。

世界的ストライカーに例えるなら、インザーギやファンニステルローイ、ゴールを奪うための職人の系譜であった。


彼が奪った多くのゴールの中で印象的なゴールを2つ紹介する。


●最速ゴール 広島時代の06年4月22日のセレッソ大阪戦でJ1史上最速となる開始8秒でゴール。

試合開始直後、後方からのロングパスを味方が繋いだボールに反応、電光石火の先制ゴール。


●2014年FIFA最優秀ゴール賞にノミネートされたゴール。年間で世界全体での素晴らしいゴール、トップ10に選ばれた。

同年J1第2節川崎フロンターレ戦のゴール、ペナルティエリアやや外、後方からのグラウンダーのパスを少しボールを浮かしながらトラップ、そのまま振り向き様のボレーで決めてみせた。


また佐藤といえば忘れられない出来事が、2007年の京都とのJ1・J2入れ替え戦の末、降格が決まった直後に観客席に向かい「1年でJ1に戻ろう」と残留を表明した。

当時25歳、日本代表の活動を考えても、通常難しい決断を要するところだが、すぐにその場でサポーターに宣言したのは、熱く義理固い彼の人柄が伝わってくるエピソードだ。


ストライカーとしては恵まれない体格だったが、そのような中で自分の特徴を最大限に生かし、自分の形にいかに持ち込むかを常に考え続けたサッカー人生だったのではないだろうか。


素晴らしいゴール達を届けてくれてありがとう。